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書籍一覧

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  • タイトル: 教育と文芸
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要:  私は思いがけなく前から当地の教育会の御招待を受けました。 凡そ一カ月前に御通知がありましたが、私は、その時になって見なければ、出られるか出られぬか分らぬために、直にお答をすることが出来ませんでした。 しかし、御懇切の御招待ですから義理にもと思いまして体だけ出懸けて参りました。 別に面....
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  • タイトル: 京に着ける夕
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要:  汽車は流星の疾きに、二百里の春を貫いて、行くわれを七条のプラットフォームの上に振り落す。 余が踵の堅き叩きに薄寒く響いたとき、黒きものは、黒き咽喉から火の粉をぱっと吐いて、暗い国へ轟と去った。  たださえ京は淋しい所である。 原に真葛、川に加茂、山に比叡と愛宕と鞍馬、ことごとく昔....
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  • タイトル: 草枕
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  山路を登りながら、こう考えた。  智に働けば角が立つ。 情に棹させば流される。 意地を通せば窮屈だ。 とかくに人の世は住みにくい。  住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。 どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。  人の世を...
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  • タイトル: 行人
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要:      友達         一  梅田の停車場を下りるや否や自分は母からいいつけられた通り、すぐ俥を雇って岡田の家に馳けさせた。 岡田は母方の遠縁に当る男であった。 自分は彼がはたして母の何に当るかを知らずにただ疎い親類とばかり覚えていた。  大阪へ下りるとすぐ....
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  • タイトル: 坑夫
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要:  さっきから松原を通ってるんだが、松原と云うものは絵で見たよりもよっぽど長いもんだ。 いつまで行っても松ばかり生えていていっこう要領を得ない。 こっちがいくら歩行たって松の方で発展してくれなければ駄目な事だ。 いっそ始めから突っ立ったまま松と睨めっ子をしている方が増しだ。  東京を...
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  • タイトル: こころ
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要: 上 先生と私 一  私はその人を常に先生と呼んでいた。 だからここでもただ先生と書くだけで本名は打ち明けない。 これは世間を憚かる遠慮というよりも、その方が私にとって自然だからである。 私はその人の記憶を呼び起すごとに、すぐ「先生」といいたくなる。 筆を執っても心持は同...
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  • タイトル: 私の個人主義
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要:     ――大正三年十一月二十五日学習院輔仁会において述――  私は今日初めてこの学習院というものの中に這入りました。 もっとも以前から学習院は多分この見当だろうぐらいに考えていたには相違ありませんが、はっきりとは存じませんでした。 中へ這入ったのは無論今日が初めてでございます......
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  • タイトル: ケーベル先生の告別
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要:  ケーベル先生は今日(八月十二日)日本を去るはずになっている。 しかし先生はもう二、三日まえから東京にはいないだろう。 先生は虚儀虚礼をきらう念の強い人である。 二十年前大学の招聘に応じてドイツを立つ時にも、先生の気性を知っている友人は一人も停車場へ送りに来なかったという話である。 先...
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  • タイトル: ケーベル先生
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要:  木の葉の間から高い窓が見えて、その窓の隅からケーベル先生の頭が見えた。 傍から濃い藍色の煙が立った。 先生は煙草を呑んでいるなと余は安倍君に云った。  この前ここを通ったのはいつだか忘れてしまったが、今日見るとわずかの間にもうだいぶ様子が違っている。 甲武線の崖上は角並新らしい立...
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  • タイトル: 薤露行
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要:  世に伝うるマロリーの『アーサー物語』は簡浄素樸という点において珍重すべき書物ではあるが古代のものだから一部の小説として見ると散漫の譏は免がれぬ。 まして材をその一局部に取って纏ったものを書こうとすると到底万事原著による訳には行かぬ。 従ってこの篇の如きも作者の随意に事実を前後したり......
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  • タイトル: 人生
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要:  空を劃して居る之を物といひ、時に沿うて起る之を事といふ、事物を離れて心なく、心を離れて事物なし、故に事物の変遷推移を名づけて人生といふ、猶麕身牛尾馬蹄のものを捉へて麟といふが如し、かく定義を下せば、頗る六つかしけれど、是を平仮名にて翻訳すれば、先づ地震、雷、火事、爺の怖きを悟り... ...
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  • タイトル: コンラッドの描きたる自然について
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要:  一月二十七日の読売新聞で日高未徹君は、余の国民記者に話した、コンラッドの小説は自然に重きをおき過ぎるの結果主客顛倒の傾があると云う所見を非難せられた。  日高君の説によると、コンラッドは背景として自然を用いたのではない、自然を人間と対等に取扱ったのである、自然の活動が人間の活... ...
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  • タイトル: 変な音
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要: 上  うとうとしたと思ううちに眼が覚めた。 すると、隣の室で妙な音がする。 始めは何の音ともまたどこから来るとも判然した見当がつかなかったが、聞いているうちに、だんだん耳の中へ纏まった観念ができてきた。 何でも山葵おろしで大根かなにかをごそごそ擦っているに違ない。 自分は確にそう...
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  • タイトル: 長谷川君と余
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要:  長谷川君と余は互に名前を知るだけで、その他には何の接触もなかった。 余が入社の当時すらも、長谷川君がすでにわが朝日の社員であるという事を知らなかったように記憶している。 それを知り出したのは、どう云う機会であったか今は忘却してしまった。 とにかく入社してもしばらくの間は顔を合わせずに....
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  • タイトル: 硝子戸の中
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  硝子戸の中から外を見渡すと、霜除をした芭蕉だの、赤い実の結った梅もどきの枝だの、無遠慮に直立した電信柱だのがすぐ眼に着くが、その他にこれと云って数え立てるほどのものはほとんど視線に入って来ない。 書斎にいる私の眼界は極めて単調でそうしてまた極めて狭いのである。  その......
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  • タイトル: 現代日本の開化
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要:  はなはだお暑いことで、こう暑くては多人数お寄合いになって演説などお聴きになるのは定めしお苦しいだろうと思います。 ことに承れば昨日も何か演説会があったそうで、そう同じ催しが続いてはいくらあたらない保証のあるものでも多少は流行過の気味で、お聴きになるのもよほど御困難だろうと御察し申... ...
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  • タイトル: 道楽と職業
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要:  ただいまは牧君の満洲問題――満洲の過去と満洲の未来というような問題について、大変条理の明かな、そうして秩序のよい演説がありました。 そこで牧君の披露に依ると、そのあとへ出る私は一段と面白い話をするというようになっているが、なかなか牧君のように旨くできませぬ。 ことに秩序が無かろうと......
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  • タイトル: 文芸と道徳
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要:  私はこの大阪で講演をやるのは初めてであります。 またこういう大勢の前に立つのも初めてであります。 実は演説をやるつもりではない、むしろ講義をする気で来たのですが、講義と云うものはこんな多人数を相手にする性質のものでありません。 これだけの聴衆全体に通るような声を出そうとすれば――第一....
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  • タイトル: 文芸の哲学的基礎
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要:  東京美術学校文学会の開会式に一場の講演を依頼された余は、朝日新聞社員として、同紙に自説を発表すべしと云う条件で引き受けた上、面倒ながらその速記を会長に依頼した。 会長は快よく承諾されて、四五日の後丁寧なる口上を添えて、速記を余のもとに送付された。 見ると腹案の不充分であったためか、......
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  • タイトル: 文芸委員は何をするか
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要:        上  政府が官選文芸委員の名を発表するの日は近きにありと伝えられている。 何人が進んでその嘱に応ずるかは余の知る限りでない。 余はただ文壇のために一言して諸君子の一考を煩わしたいと思うだけである。  政府はある意味において国家を代表している。 少くとも国家を代表...
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  • タイトル: 文鳥
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要:  十月早稲田に移る。 伽藍のような書斎にただ一人、片づけた顔を頬杖で支えていると、三重吉が来て、鳥を御飼いなさいと云う。 飼ってもいいと答えた。 しかし念のためだから、何を飼うのかねと聞いたら、文鳥ですと云う返事であった。  文鳥は三重吉の小説に出て来るくらいだから奇麗な鳥に違なか...
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  • タイトル: 坊っちゃん
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。 小学校に居る時分学校の二階から飛び降りて一週間ほど腰を抜かした事がある。 なぜそんな無闇をしたと聞く人があるかも知れぬ。 別段深い理由でもない。 新築の二階から首を出していたら、同級生の一人が冗談に、いくら威張っても、そこから...
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  • タイトル: 二百十日
    著者: 夏目漱石
    出版社: ConTenDo
    概要:         一  ぶらりと両手を垂げたまま、圭さんがどこからか帰って来る。 「どこへ行ったね」 「ちょっと、町を歩行いて来た」 「何か観るものがあるかい」 「寺が一軒あった」 「それから」 「銀杏の樹が一本、門前にあった」 「それから」 「銀杏の樹から本... ...
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  • タイトル: シャロットの妖姫
    出版社: ConTenDo
    概要:    其の一 河の両辺に横はる 大麦及びライ麦の長やかなる畑地 此の畑 岡を覆ひ 又 空に接す さて 此の畑を貫いて 道は走る     多楼台のカメロット城へ さて 上にまた下に 人は行く うちながめつゝ 蓮咲くあたりを 島根に添うて かなた下手の     ... ...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 老人
    出版社: ConTenDo
    概要:  ペエテル・ニコラスは七十五になつて、いろんな事を忘れてしまつた。 昔の悲しかつた事や嬉しかつた事、それから週、月、年と云ふやうなものはもう知らない。 只日と云ふもの丈はぼんやり知つてゐる。 目は弱つてゐる。 又日にまし弱つて行く。 それで日の入りがぼやけた朱色に見え、日の出が褪めた桃色に.....
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  • タイトル: 野菊の墓
    著者: 伊藤左千夫
    出版社: ConTenDo
    概要:  後の月という時分が来ると、どうも思わずには居られない。 幼い訣とは思うが何分にも忘れることが出来ない。 もはや十年余も過去った昔のことであるから、細かい事実は多くは覚えて居ないけれど、心持だけは今なお昨日の如く、その時の事を考えてると、全く当時の心持に立ち返って、涙が留めどなく湧く......
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  • タイトル: 奈々子
    著者: 伊藤左千夫
    出版社: ConTenDo
    概要:  その日の朝であった、自分は少し常より寝過ごして目を覚ますと、子供たちの寝床は皆からになっていた。 自分が嗽に立って台所へ出た時、奈々子は姉なるものの大人下駄をはいて、外へ出ようとするところであった。 焜炉の火に煙草をすっていて、自分と等しく奈々子の後ろ姿を見送った妻は、 「奈々ち......
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  • タイトル: 守の家
    著者: 伊藤左千夫
    出版社: ConTenDo
    概要:  実際は自分が何歳の時の事であったか、自分でそれを覚えて居たのではなかった。 自分が四つの年の暮であったということは、後に母や姉から聞いての記憶であるらしい。  煤掃きも済み餅搗きも終えて、家の中も庭のまわりも広々と綺麗になったのが、気も浮立つ程嬉しかった。 「もう三つ寝ると正....
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  • タイトル: 姪子
    著者: 伊藤左千夫
    出版社: ConTenDo
    概要:  麦搗も荒ましになったし、一番草も今日でお終いだから、おとッつぁん、熱いのに御苦労だけっと、鎌を二三丁買ってきてくるっだいな、此熱い盛りに山の夏刈もやりたいし、畔草も刈っねばなんねい……山刈りを一丁に草刈りを二丁許り、何処の鍛冶屋でもえいからって。  おやじがこういうもんだから... ...
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  • タイトル: 黒猫
    出版社: ConTenDo
    概要:  私がこれから書こうとしているきわめて奇怪な、またきわめて素朴な物語については、自分はそれを信じてもらえるとも思わないし、そう願いもしない。 自分の感覚でさえが自分の経験したことを信じないような場合に、他人に信じてもらおうなどと期待するのは、ほんとに正気の沙汰とは言えないと思う。 だ......
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  • タイトル: 鳥辺山心中
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  裏の溝川で秋の蛙が枯れがれに鳴いているのを、お染は寂しい心持ちで聴いていた。 ことし十七の彼女は今夜が勤めの第一夜であった。 店出しの宵――それは誰でも悲しい経験に相違なかったが、自体が内気な生まれつきで、世間というものをちっとも知らないお染は、取り分けて今夜が......
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  • タイトル: 玉藻の前
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要: 清水詣で 一 「ほう、よい月じゃ。 まるで白銀の鏡を磨ぎすましたような」  あらん限りの感嘆のことばを、昔から言いふるしたこの一句に言い尽くしたというように、男は晴れやかな眉をあげて、あしたは十三夜という九月なかばのあざやかな月を仰いだ。 男は今夜の齢よりも三つばかりも......
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  • タイトル: 心中浪華の春雨
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  寛延二己巳年の二月から三月にかけて、大坂は千日前に二つの首が獄門に梟けられた。 ひとつは九郎右衛門という図太い男の首、他のひとつはお八重という美しい女の首で、先に処刑を受けた男は赤格子という異名を取った海賊であった。 女は北の新地のかしくといった全盛の遊女で、あ......
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  • タイトル: 両国の秋
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一 「ことしの残暑は随分ひどいね」  お絹は楽屋へはいって水色の裃をぬいだ。 八月なかばの夕日は孤城を囲んだ大軍のように筵張りの小屋のうしろまでひた寄せに押し寄せて、すこしの隙もあらば攻め入ろうと狙っているらしく、破れた荒筵のあいだから黄金の火箭のような強い光り... ...
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  • タイトル: 箕輪心中
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  お米と十吉とは南向きの縁に仲よく肩をならべて、なんにも言わずに碧い空をうっとりと見あげていた。  天明五年正月の門松ももう取られて、武家では具足びらき、町家では蔵びらきという十一日もきのうと過ぎた。 おととしの浅間山の噴火以来、世の中が何となくさわがしくなっ......
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  • タイトル: 籠釣瓶
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  次郎左衛門が野州佐野の宿を出る朝は一面に白い霜が降りていた。 彼に伴うものは彼自身のさびしい影と、忠実な下男の治六だけであった。 彼はそのほかに千両の金と村正の刀とを持っていた。 享保三年の冬は暖かい日が多かったので、不運な彼も江戸入りまでは都合のいい旅をつづけて....
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  • タイトル: 本州横断 癇癪徒歩旅行
    著者: 押川春浪
    出版社: ConTenDo
    概要: 不思議の血=懦弱と欲張=髯将軍の一喝=技手の惨死=狡猾船頭=盆踊り見物=弱い剛力=登山競走=天狗の面=天幕の火事=廃殿の一夜=山頂の地震=剛力の逃亡=焼酎の祟=一里の徒競走=とんだ宿屋     (一)昼寝罵倒  この奮励努力すべき世の中で、ゴロゴロ昼寝などする馬鹿があ... ...
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  • タイトル: 東海道五十三次
    著者: 岡本かの子
    出版社: ConTenDo
    概要:  風俗史専攻の主人が、殊に昔の旅行の風俗や習慣に興味を向けて、東海道に探査の足を踏み出したのはまだ大正も初めの一高の生徒時代だったという。 私はその時分のことは知らないが大学時代の主人が屡々そこへ行くことは確に見ていたし、一度などは私も一緒に連れて行って貰った。 念の為め主人と私の関......
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  • タイトル: 老妓抄
    著者: 岡本かの子
    出版社: ConTenDo
    概要:  平出園子というのが老妓の本名だが、これは歌舞伎俳優の戸籍名のように当人の感じになずまないところがある。 そうかといって職業上の名の小そのとだけでは、だんだん素人の素朴な気持ちに還ろうとしている今日の彼女の気品にそぐわない。  ここではただ何となく老妓といって置く方がよかろうと思......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 鯉魚
    著者: 岡本かの子
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  京都の嵐山の前を流れる大堰川には、雅びた渡月橋が架っています。 その橋の東詰に臨川寺という寺があります。 夢窓国師が中興の開山で、開山堂に国師の像が安置してあります。 寺の前がすぐ大堰川の流で「梵鐘は清波を潜って翠巒に響く」という涼しい詩偈そのままの境域であります....
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  • タイトル: 恋愛といふもの
    著者: 岡本かの子
    出版社: ConTenDo
    概要:  恋愛は詩、ロマンチツクな詩、しかも決して非現実的な詩ではないのであります。 恋愛にも種々あります、幼時の初恋、青年期中年期の恋、その何れもが大部分自分の意識する処は、詩的感激、ロマンチツクな精神慾ではありますが、意識無意識にかゝはらず、その底には厳として、肉体的意慾が横はり、それ... ...
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  • タイトル: みちのく
    著者: 岡本かの子
    出版社: ConTenDo
    概要:  桐の花の咲く時分であった。 私は東北のSという城下町の表通りから二側目の町並を歩いていた。 案内する人は土地の有志三四名と宿屋の番頭であった。 一行はいま私が講演した会場の寺院の山門を出て、町の名所となっている大河に臨み城跡の山へ向うところである。 その山は青葉に包まれて昼も杜鵑が鳴...
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  • タイトル: 風と裾
    著者: 岡本かの子
    出版社: ConTenDo
    概要: 風と裾 ――何人か良案はないか?―― 岡本かの子  春の雷が鳴つてから俄に暖気を増し、さくら一盛り迎へ送りして、今や風光る清明の季に入らうとしてゐる。  ところで、この季節の風であるが、春先からかけて関東は随分吹く。 その激しいときは吹きあげる砂ほこりで空は麦粉色に......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 慈悲
    著者: 岡本かの子
    出版社: ConTenDo
    概要:  ひとくちに慈悲ぶかい人といえば、誰にでもものを遣る人、誰のいうことをも直ぐ聞き入れてやる人、何事も他人の為に辞せない人、こう極めて仕舞うのが普通でしょう。 それはそうに違いないでしょう、それが慈悲ぶかい人の他人に対する原則ですから。  然し、原則というのは結局原則であります。 も....
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 縮緬のこころ
    著者: 岡本かの子
    出版社: ConTenDo
    概要:  おめしちりめんといふ名で覚えてゐる――それでつくられてゐた明治三十年代、私の幼年時代のねんねこ。 それも母のきものをなほしたねんねこだつたからそれよりずつとむかし、明治二十年前後の織物だつたかもしれない。 そのねんねこで若いきれいな守女におぶさるのがうれしかつた。 柄は紫の矢はづだつ....
    商品価格: ¥0(税込)
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