いらっしゃいませ ゲスト様
»TOP > 書籍一覧
Twitter  Facebook 

書籍一覧

≪前へページ:1.. 2023  2024  2025  2026  2027  2028  2029..2033次へ≫
  • タイトル: 一緒に歩く亡霊
    著者: 田中貢太郎
    出版社: ConTenDo
    概要: 「老媼茶話」には奇怪な話が数多載っている。 この話もその一つであるが、奥州の其処に甚六と云う百姓があった。 著者はその人となりを放逸邪見類なき者也と云っている。 兎に角冷酷無情の男であったらしい。  その甚六に一人の姉があった。 その姉は早く夫に死なれて一人の女を伴れて孀ぐらしを...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 八人みさきの話
    著者: 田中貢太郎
    出版社: ConTenDo
    概要: 「七人御先」  高知市の南に当る海岸に生れた私は、少年の比、よくこの御先の話を耳にした。 形もない、影もない奇怪な物の怪の話を聞かされて、小供心に疑いもすれば、恐れもしたものだ。 「彼の人は、七人御先に往き逢うたから、病気になった」  外出していて不意に病気になったり、頓死し......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 庭の怪
    著者: 田中貢太郎
    出版社: ConTenDo
    概要:  加茂の光長は瓦盃に残りすくなになった酒を嘗めるように飲んでいた。 彼はこの二三日、何処となしに体が重くるしいので、所労を云いたてにして、兵衛の府にも出仕せずに家にいた。 未だ秋口の日中は暑くて、昼のうちは横になったなりに体の置き処のないようにしているが、ついうとうとして夕方になって......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 怪僧
    著者: 田中貢太郎
    出版社: ConTenDo
    概要:  官軍の隊士飯田某は、五六人の部下を伴れ、勝沼在の村から村へかけて、潜伏している幕兵を捜索していた。 それは、東山道から攻めのぼった官軍を支えようとした幕兵を一戦に破ったあとのことであった。  夕方になって唯ある森の陰に小さな寺を見つけた。 飯田はその寺で一泊するつもりで、夕陽の光....
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 貧乏神物語
    著者: 田中貢太郎
    出版社: ConTenDo
    概要:  縁起でもない話だが、馬琴の随筆の中にあったのを、数年前から見つけてあったので、ここでそれを云ってみる。 考証好きの馬琴は、その短い随筆の中でも、唐山には窮鬼と書くの、蘇東坡に送窮の詩があるの、また、窮鬼を耗とも青とも云うの、玄宗の夢にあらわれた鍾馗の劈いて啖った鬼は、その耗である... ...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 狐の手帳
    著者: 田中貢太郎
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  幕末の比であった。 本郷の枳殻寺の傍に新三郎と云う男が住んでいたが、その新三郎は旅商人でいつも上州あたりへ織物の買い出しに往って、それを東京近在の小さな呉服屋へ卸していた。 それは某年の秋のこと、新三郎の家では例によって新三郎が旅に出かけて往ったので、女房のお滝は一人児の......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 駒台の発案者
    著者: 関根金次郎
    出版社: ConTenDo
    概要:  京橋の新富町に、小松将棋所といふのがあつた。 こゝの主人は小松三香と云ひ、将棋は四段であつたが、ある日、わたしがたづねて行くと、 「ちやうどいゝところへきた。 ――品川に川島楼といふ貸座敷があるが、その飯塚といふ主人が将棋が好きで、そこへ行くと飲ましてくれるし、また褒美にありつけ......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 毒と迷信
    著者: 小酒井不木
    出版社: ConTenDo
    概要: 一 原始人類と毒  ダーウインの進化論を、明快なる筆により、通俗的に説明せしことを以て名高い英国の医学者ハツクスレーが、「医術は凡ての科学の乳母だ」といつたのは蓋し至言といはねばなるまい。 何となれば、吾人の祖先即ち原始人類が、この世を征服するために最も必要なりしことは主とし... ...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 恋愛曲線
    著者: 小酒井不木
    出版社: ConTenDo
    概要:  親愛なるA君!  君の一代の盛典を祝するために、僕は今、僕の心からなる記念品として、「恋愛曲線」なるものを送ろうとして居る。 かような贈り物は、結婚の際は勿論のこと、その他は如何なる場合に於ても、日本は愚か、支那でも、西洋でも、否、世界開闢以来、未だ曾て何人によっても試みられな... ...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 痴人の復讐
    著者: 小酒井不木
    出版社: ConTenDo
    概要:  異常な怪奇と戦慄とを求めるために組織された「殺人倶楽部」の例会で、今夕は主として、「殺人方法」が話題となった。  会員は男子十三人。 名は「殺人倶楽部」でも、殺人を実行するのではなくて、殺人に関する自分の経験(若しあれば)を話したり、センセーショナルな殺人事件に関する意見を交換......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 死体蝋燭
    著者: 小酒井不木
    出版社: ConTenDo
    概要:  宵から勢いを増した風は、海獣の飢えに吠ゆるような音をたてて、庫裡、本堂の棟をかすめ、大地を崩さんばかりの雨は、時々砂礫を投げつけるように戸を叩いた。 縁板という縁板、柱という柱が、啜り泣くような声を発して、家体は宙に浮かんでいるかと思われるほど揺れた。  夏から秋へかけての暴風......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: メデューサの首
    著者: 小酒井不木
    出版社: ConTenDo
    概要:  T医科大学の四年級の夏休みに、わたしは卒業試験のため友人の町田と二人で伊豆山のS旅館に出かけました。 六月末のことで避暑客もまだそんなに沢山はいませんでしたから、勉強するには至極適当であったけれども、勉強とは名ばかりで、わたしたちは大いに遊んでしまいました。  あるいは東洋一と......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 愚人の毒
    著者: 小酒井不木
    出版社: ConTenDo
    概要:        1  ここは××署の訊問室である。  生ぬるい風が思い出したように、街路の塵埃を運び込むほかには、開け放たれた窓の効能の少しもあらわれぬ真夏の午後である。 いまにも、柱時計が止まりはしないかと思われる暑さをものともせず、三人の洋服を着た紳士が一つの机の片側に並......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 神州纐纈城
    著者: 国枝史郎
    出版社: ConTenDo
    概要: 第一回 一  土屋庄三郎は邸を出てブラブラ条坊を彷徨った。  高坂邸、馬場邸、真田邸の前を通り、鍛冶小路の方へ歩いて行く。 時は朧ろの春の夜でもう時刻が遅かったので邸々は寂しかったが、「春の夜の艶かしさ、そこはかとなく匂ひこぼれ、人気なけれど賑かに思はれ」で、陰気......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 三浦老人昔話
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要: 桐畑の太夫        一  今から二十年あまりの昔である。 なんでも正月の七草すぎの日曜日と記憶している。 わたしは午後から半七老人の家をたずねた。 老人は彼の半七捕物帳の材料を幾たびかわたしに話して聞かせてくれるので、きょうも年始の礼を兼ねてあわ好くば又なにかの昔話を....
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル:
    著者: 岡本かの子
    出版社: ConTenDo
    概要:  晴れた秋の夜は星の瞬きが、いつもより、ずつとヴイヴイツトである。 殊に月の無い夜は星の光が一層燦然として美しい。 それ等の星々をぢつと凝視してゐると、光の強い大きな星は段々とこちらに向つて動いて来るやうな気がして怖いやうだ。 事実太洋を航海してゐるとき闇夜の海上の彼方から一点の光がこ....
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: ダミア
    著者: 岡本かの子
    出版社: ConTenDo
    概要:  うめき出す、といふのがダミアの唄ひ方の本当の感じであらう。 そして彼女はうめくべく唄の一句毎の前には必らず鼻と咽喉の間へ「フン」といつた自嘲風な力声を突上げる。 「フン」「セ・モン・ジゴロ…………」である。  これに不思議な魅力がある。 運命に叩き伏せられたその絶望を支へてじ...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 新茶
    著者: 岡本かの子
    出版社: ConTenDo
    概要:  それほど茶好きでなくとも、新茶には心ひかれる。  あの年寄りじみた、きつい苦みがないし、晴々しい匂ひがするし、茶といふよりも、若葉の雫を啜るといふ感じである。  色がいゝ。 白磁の茶椀の半を満してゆらめく青湖の水。   さなりき、誘ふニンフも   誘はるゝ男妖精も共に髪...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル:
    著者: 岡本かの子
    出版社: ConTenDo
    概要:  早春を脱け切らない寒さが、思ひの外にまだ肩や肘を掠める。 しかし、宵の小座敷で燈に向つてゐると、夜のけはひは既に朧である。 うるめる物音、物影。 「日本的なるもの」の一つに「朧」がある。 よし、それが淨土教の影響によるにもせよ、老莊道學の示唆を得たにもせよ、わが國人の氣魄とや...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 雑煮
    著者: 岡本かの子
    出版社: ConTenDo
    概要:  維新前江戸、諸大名の御用商人であつた私の實家は、維新後東京近郊の地主と變つたのちまでも、まへの遺風を墨守して居る部分があつた。  いろは順で幾十戸前が建て列ねた藏々をあづかる多くの番頭、その下の小僧、はした、また奧女中の百人近い使用人へ臨んだ主人としての態度は、今でも東京の下... ...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 英国メーデーの記
    著者: 岡本かの子
    出版社: ConTenDo
    概要:  倫敦に於ける五月一日は新聞の所謂「赤」一党のみが辛うじてメーデーを維持する。  それさへ華やかに趣向を凝らし警戒の巡査と諧謔を交しながらの祝賀気分だ。 われわれが世界共通のものとしてメーデーを概念してゐるところの合成人間の危険性を内包した黙圧もしくは爆叫には殆ど出逢へないと云つ......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 雛妓
    著者: 岡本かの子
    出版社: ConTenDo
    概要:  なに事も夢のようである。 わたくしはスピードののろい田舎の自動車で街道筋を送られ、眼にまぼろしの都大路に入った。 わが家の玄関へ帰ったのは春のたそがれ近くである。 花に匂いもない黄楊の枝が触れている呼鈴を力なく押す。  老婢が出て来て桟の多い硝子戸を開けた。 わたくしはそれとす...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 河明り
    著者: 岡本かの子
    出版社: ConTenDo
    概要:  私が、いま書き続けている物語の中の主要人物の娘の性格に、何か物足りないものがあるので、これはいっそのこと環境を移して、雰囲気でも変えたらと思いつくと、大川の満ち干の潮がひたひたと窓近く感じられる河沿いの家を、私の心は頻りに望んで来るのであった。 自分から快適の予想をして行くような... ...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 鶴は病みき
    著者: 岡本かの子
    出版社: ConTenDo
    概要:  白梅の咲く頃となると、葉子はどうも麻川荘之介氏を想い出していけない。 いけないというのは嫌という意味ではない。 むしろ懐しまれるものを当面に見られなくなった愛惜のこころが催されてこまるという意味である。 わが国大正期の文壇に輝いた文学者麻川荘之介氏が自殺してからもはや八ヶ年は過ぎた。 ...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 母子叙情
    著者: 岡本かの子
    出版社: ConTenDo
    概要:  かの女は、一足さきに玄関まえの庭に出て、主人逸作の出て来るのを待ち受けていた。  夕食ごろから静まりかけていた春のならいの激しい風は、もうぴったり納まって、ところどころ屑や葉を吹き溜めた箇所だけに、狼藉の痕を残している。 十坪程の表庭の草木は、硝子箱の中の標本のように、くっきり......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 食魔
    著者: 岡本かの子
    出版社: ConTenDo
    概要:  菊萵苣と和名はついているが、原名のアンディーヴと呼ぶ方が食通の間には通りがよいようである。 その蔬菜が姉娘のお千代の手で水洗いされ笊で水を切って部屋のまん中の台俎板の上に置かれた。  素人の家にしては道具万端整っている料理部屋である。 ただ少し手狭なようだ。  若い料理教師の...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 金魚撩乱
    著者: 岡本かの子
    出版社: ConTenDo
    概要:  今日も復一はようやく変色し始めた仔魚を一匹二匹と皿に掬い上げ、熱心に拡大鏡で眺めていたが、今年もまた失敗か――今年もまた望み通りの金魚はついに出来そうもない。 そう呟いて復一は皿と拡大鏡とを縁側に抛り出し、無表情のまま仰向けにどたりとねた。  縁から見るこの谷窪の新緑は今が盛り......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 渾沌未分
    著者: 岡本かの子
    出版社: ConTenDo
    概要:  小初は、跳ね込み台の櫓の上板に立ち上った。 腕を額に翳して、空の雲気を見廻した。 軽く矩形に擡げた右の上側はココア色に日焦けしている。 腕の裏側から脇の下へかけては、さかなの背と腹との関係のように、急に白く柔くなって、何代も都会の土に住み一性分の水を呑んで系図を保った人間だけが持つ冴....
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 非凡人と凡人の遺書
    著者: 岡本一平
    出版社: ConTenDo
    概要:  牛や魚は死ぬ時遺言しない。 鳥や松の木も死ぬ時遺言しない。 遺言するのは人間だけである。 死ぬ時自分以外に他あるを顧みて其処に何か責任上の一言を遺して置く。 これ人間が万物の霊長たる由縁であらう。  毎年正月元日に筆を改めて遺言状を書き直すといふ用意周到の人が僕の知つてる範...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 月譜
    著者: 大町桂月
    出版社: ConTenDo
    概要:  月の名所は桂浜といへる郷里のうた、たゞ記憶に存するのみにて、幼少の時より他郷に流寓して、未だ郷にかへりたることなければ、まことはその桂浜の月見しことなけれど、名たゝる海南絶勝の地の、危礁乱立する浜辺に、よりては砕くる浪の花しろく、九十九湾縹渺として烟にくるゝ夕雲をはらひはてし秋... ...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 地球盗難
    著者: 海野十三
    出版社: ConTenDo
    概要: ネス湖の怪物 「ほんとうかなア、――」  と、河村武夫はつい口に出してしまった。 「えッ、ほんとうて、何のことなの」  武夫と一緒に歩いていたお美代は、怪訝な顔をして武夫の方にすり寄った。 「イヤ何でもないことだよ。 ……只ネス湖の怪物がネ」 「ネス湖の怪物? ....
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 海底大陸
    著者: 海野十三
    出版社: ConTenDo
    概要: 大西洋上のメリー号  三千夫少年の乗り組んだ海の女王といわれる巨船クイーン・メリー号は、いま大西洋のまっただなかを航行中だった。  ニューヨークを出たのが七月一日だったから、きょうは三日目の七月三日にあたる。 油のようにないだ海面を、いま三十ノットの快速を出して航行して......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 蠅男
    著者: 海野十三
    出版社: ConTenDo
    概要:    発端  問題の「蠅男」と呼ばれる不可思議なる人物は、案外その以前から、われわれとおなじ空気を吸っていたのだ。  只われわれは、よもやそういう奇怪きわまる生物が、身辺近くに棲息していようなどとは、夢にも知らなかったばかりだった。  まことにわれわれは、へいぜい目......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 地中魔
    著者: 海野十三
    出版社: ConTenDo
    概要:    少年探偵三浦三吉  永く降りつづいた雨がやっとやんで、半月ぶりにカラリと空が晴れわたった。 晴れると同時に、陽の光はジリジリと暑さをもって来た。  ここは東京丸の内にある有名な私立探偵帆村荘六氏の探偵事務所だ。  少年探偵の三浦三吉は、今しも外出先から汗まみれに....
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 三人の双生児
    著者: 海野十三
    出版社: ConTenDo
    概要:      1  あの一見奇妙に見える新聞広告を出したのは、なにを隠そう、この妾なのである。 「尋ネ人……サワ蟹ノ棲メル川沿イニ庭アリテ紫ノ立葵咲ク。 其ノ寮ノ太キ格子ヲ距テテ訪ネ来ル手ハ、黄八丈ノ着物ニ鹿ノ子絞リノ広帯ヲ締メ、オ河童ニ三ツノ紅キ『リボン』ヲ附ク、今ヨリ約......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 恐怖の口笛
    著者: 海野十三
    出版社: ConTenDo
    概要:    逢う魔が時刻  秋も十一月に入って、お天気はようやく崩れはじめた。 今日も入日は姿を見せず、灰色の雲の垂れ幕の向う側をしのびやかに落ちてゆくのであった。 時折サラサラと吹いてくる風の音にも、どこかに吹雪の小さな叫び声が交っているように思われた。  いま東京丸ノ内のオ....
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 疑問の金塊
    著者: 海野十三
    出版社: ConTenDo
    概要:    尾行者  タバコ屋の前まで来ると、私は色硝子の輝く小窓から、チェリーを買った。  一本を口に銜えて、燐寸の火を近づけながら窓硝子の上に注目すると、向いの洋菓子店の明るい飾窓がうつっていた。 その飾窓の傍には、二人連の変な男が、肩と肩とを並べて身動きもせず、こっちを......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル:
    著者: 海野十三
    出版社: ConTenDo
    概要:  小春日和の睡さったらない。 白い壁をめぐらした四角い部屋の中に机を持ちこんで、ボンヤリと肘をついている。 もう二時間あまりもこうやっている。 身体がジクジクと発酵してきそうだ。  白い天井には、黒い蠅が停っている。 停っているがすこしも動かない。 生きているのか、死んでいるの...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 柿色の紙風船
    著者: 海野十三
    出版社: ConTenDo
    概要: 「おや、ここに寝ていた患者さんは?」  と林檎のように血色のいい看護婦が叫んだ。 彼女の突っ立っている前には、一つの空ッぽの寝台があった。 「ねえ、あんた。 知らない?」  彼女は、手近に居た青ン膨れの看護婦に訊いた。 「あーら、あたし知らないわよ」  といって編物の手を...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: ゴールデン・バット事件
    著者: 海野十三
    出版社: ConTenDo
    概要:      1  あの夜更、どうしてあの寂しい裏街を歩いていたのかと訊かれると、私はすこし顔が赭くなるのだ。  兎に角、あれは省線の駅の近所まで出て、円タクを拾うつもりで歩いていたのだった。 連れが一人あった。 帆村荘六なる男である。 ――例の素人探偵の帆村氏だった。 ...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 地獄街道
    著者: 海野十三
    出版社: ConTenDo
    概要:      1  銀座の舗道から、足を踏みはずしてタッタ百メートルばかり行くと、そこに吃驚するほどの見窄らしい門があった。 「おお、此処だ――」  と辻永がステッキを揚げて、後から跟いてくる私に注意を与えた。 「ム――」  まるで地酒を作る田舎家についている形ばか......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 赤外線男
    著者: 海野十三
    出版社: ConTenDo
    概要:      1  この奇怪極まる探偵事件に、主人公を勤める「赤外線男」なるものは、一体全体何者であるか? それはまたどうした風変りの人間なのであるか? 恐らくこの世に於て、いまだ曾て認識されたことのなかった「赤外線男」という不思議な存在――それを説明する前に筆者は是非とも... ...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 爬虫館事件
    著者: 海野十三
    出版社: ConTenDo
    概要:      1  前夜の調べ物の疲れで、もう少し寝ていたいところを起された私立探偵局の帆村荘六だった。 「お越し下すったのは、どんな方かね」 「ご婦人です」助手の須永が朗らかさを強いて隠すような調子で答えた。 「しかも年齢の頃は二十歳ぐらいの方です」 (なにが、しかも......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 夜泣き鉄骨
    著者: 海野十三
    出版社: ConTenDo
    概要:      1  真夜中に、第九工場の大鉄骨が、キーッと声を立てて泣く――  という噂が、チラリと、わしの耳に、入った。 「そんな、莫迦な話が、あるもんか!」  わしは、検査ハンマーを振る手を停めて、カラカラと笑った。 「そう笑いなさるけどナ、組長さん」その噂を持......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 殺人の涯
    著者: 海野十三
    出版社: ConTenDo
    概要: 「とうとう女房を殺してしまった」  私は尚も液体を掻き廻しながら、独り言を云った。  大きな金属製の桶に、その白い液体が入っていた。 桶の下は電熱で温められている。 ちょっとでも、手を憩める遑はない。 白い液体は絶えずグルグルと渦を巻いて掻き廻わされていなければならない。 液体...
    商品価格: ¥0(税込)
≪前へページ:1.. 2023  2024  2025  2026  2027  2028  2029..2033次へ≫

コンテンツフィルタ

"購入可能なコンテンツ"はご利用端末で購入いただけるコンテンツのみを表示します。

設定をリセット

電子書籍サイト[ConTenDo|コンテン堂]はコンテンツの交差点となるプレイスを目指して様々な良いコンテンツを展開します。
電子書籍にとどまらず映像、画像なども取り扱います。話題のEPUBおよびPDF形式を揃えています。

レコードやCDを『ジャケ買い』ってしませんでしたか?
ジャケットがグッドデザインだと買ってしまったりする購買行動のことです。
コンテン堂では、表紙が一番魅力的に見えるようにサイト・デザインされています。
電子書籍も『ジャケ買い』は素敵なコンテンツとの出会い方法としてもオススメです。

電子書籍を探すときはタイトルや著者名がわからないと結構探しにくいものです。コンテン堂は『ワードサーフィン』というまったく新しい本探しメソッドを提案しています。思ってもいなかった『本との出会い』をお楽しみ下さい。